バセドウ病ってどんな病気?見逃されやすい軽微な症状とは?|ひるま甲状腺クリニック 蒲田|東京都内、大田区蒲田駅の甲状腺専門診療|ひるま甲状腺クリニック蒲田

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バセドウ病ってどんな病気?見逃されやすい軽微な症状とは?

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「最近、なんとなく疲れやすい」「気分の浮き沈みが激しい」そんな日常の変化を、年齢やストレスのせいにして見過ごしていませんか?もしかすると、それは甲状腺の病気「バセドウ病」が原因かもしれません。バセドウ病は、初期段階では症状が軽く、風邪や自律神経の乱れと間違われることも多い疾患です。本記事では、バセドウ病の見逃されやすい症状、原因、治療方法について解説していきます。

バセドウ病とは?

バセドウ病とは、甲状腺が過剰にホルモンを分泌することで起こる自己免疫疾患です。甲状腺は、首の前側に位置する小さな臓器で、体の新陳代謝を調整する重要なホルモンを分泌しています。この甲状腺が異常に活性化し、ホルモンが過剰に作られることで、体のさまざまな機能に影響を与えます。バセドウ病は特に20代から40代の女性に多く見られますが、男性や高齢者にも発症することがあります。放置すると深刻な合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見と正確な診断が重要です。

バセドウ病の前兆

バセドウ病の初期段階では、非常に些細な症状が現れることが多く、病気を発症していることに気づきにくいのが特徴です。たとえば、軽い動悸や手の震え、若干の体重の減少などが挙げられます。このような症状は、「ちょっと疲れているだけ」「最近忙しいから」と、気のせいで片付けられてしまいがちです。また、暑がりになったり、汗をかきやすくなったりするという初期症状も見られることがありますが、季節や環境のせいと考えられてしまい、医療機関を受診するまでに至らないことが多いです。

バセドウ病の症状

バセドウ病が進行すると、動悸、息切れ、体重の急激な減少、汗を大量にかく、手の震えなどのはっきりとした身体的変化が現れます。また、眼球が前方に突き出る「眼球突出」や、首元が腫れる「甲状腺腫」も特徴的な症状です。加えて、精神面にも影響を及ぼすことがあります。イライラしやすくなったり、強い不安感を感じるケースも珍しくありません。睡眠障害や集中力が低下する場合もあるため、生活の質を大きく損なうことに繋がります。バセドウ病特有の身体の変化と、メンタル面における変化を感じた場合は、ただの疲れやストレスと判断せず医師に相談することが大切です

バセドウ病の原因とメカニズム

バセドウ病の原因は、自己免疫の異常によるものとされています。体内で作られる自己抗体の「甲状腺刺激抗体(TRAb)」が、甲状腺を刺激してホルモンの過剰分泌を引き起こします。この自己抗体は、本来であれば体を守るはずの免疫機能のはずですが、誤って自分の体を攻撃してしまうことがあり、それがきっかけでバセドウ病が生じます。また、遺伝的な素因も関与しており、家族にバセドウ病や他の自己免疫に関する疾患を持つ人がいる場合は、発症リスクが高まるといわれています。さらに、過度なストレスやウイルス感染などの要因も発症の引き金になるとされており、複数の原因が複雑に絡み合って病気を引き起こすのが特徴です。

バセドウ病は完治する?

バセドウ病は通常、完治しません。ほとんどの場合、症状が落ち着いても体内の自己抗体が完全に消えるわけではなく、「寛解」という状態になります。寛解とは、特段目立った症状が現れず日常生活に支障がない状態を指しますが、一時的なものです。何らかのきっかけで再発する可能性があるため、油断はできません。実際に、寛解後数年経ってから再び症状が出るケースも報告されています。そのため、症状が消えても定期的な検査や診察が必要です。完治しない病気であるからこそ、長く病と向き合っていく必要があります。

バセドウ病の治療方法

バセドウ病の治療法には、主に3つの方法があります。一つ目は、抗甲状腺薬による内服治療です。これは甲状腺ホルモンの生成を抑える薬を服用し続けるというもので、最も一般的な治療方法とされています。二つ目は、放射性ヨウ素治療です。この治療では、放射性のヨウ素を服用して甲状腺組織を破壊し、ホルモンの分泌を抑えます。三つ目は、甲状腺を摘出する外科的な手術です。手術を行う場合は身体への負担が大きくなるため、他の治療が難しい場合の最終手段として行われます。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、症状の重さや患者のライフスタイルに応じて医師と相談のうえ、どの治療方法が最も適しているのかを判断する必要があります。

バセドウ病を放置するとどうなる?

バセドウ病を放置してしまうと、重い病気にかかるリスクが高まります。まず、代謝が異常に活発な状態が続くため、心臓に大きな負担がかかり、心房細動や心不全などの心疾患に発展する可能性があります。また、骨がもろくなる「骨粗鬆症」や、筋力低下、疲労感の増大など、日常生活に支障をきたす症状が悪化します。さらに、重篤な状態に至ると、「甲状腺クリーゼ」と呼ばれる生命に関わる急性症状を引き起こすこともあります。このようなリスクを回避するためには、早期の診断と適切な治療が不可欠です。体調の変化に気づいたときは、自己判断せず専門医の診察を受けることが健康を守るために大切です。