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勘違いされやすい甲状腺の病気とは?似た症状や疾患

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日々の体調不良や精神的な不調を「なんとなくの不調」として見過ごしていませんか?実は、こうした症状の背景には甲状腺の病気が隠れていることがあります。甲状腺は体の代謝をコントロールするホルモンを分泌している大切な器官ですが、異常があっても風邪や更年期、うつ病などと間違われやすいのが特徴です。

本記事では、「勘違いされやすい甲状腺疾患」と、「甲状腺疾患に似た症状を持つ病気との違い」について解説します。甲状腺に関する症状や疾患は、早期発見と適切な治療が大切です。

甲状腺とはどんな臓器か

甲状腺は首の前側、喉ぼとけの下に位置する小さな臓器です。チョウの羽のような形をしています。甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは、体の代謝やエネルギー消費、体温調節などを担っており、生命維持に欠かせない役割を果たしています。ホルモンの分泌が過剰になったり不足したりすると、全身にさまざまな不調が現れます。しかし、甲状腺の異常による症状は他の病気と似ているため、的確な診断には専門的な検査が必要です。

甲状腺機能亢進症とうつ病の類似点

甲状腺機能亢進症、いわゆるバセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。この病気では、動悸、イライラ、汗をかきやすい、手の震え、不眠、食欲はあるのに体重が減るといった症状が現れます。こうした症状は一見するとストレスやうつ病、不安障害などの精神疾患と似ているため、心療内科や精神科を受診してしまう方も少なくありません。バセドウ病は血液検査によって明確に診断可能なため、身体症状と精神症状が併存している場合には、甲状腺機能の確認が重要です。

甲状腺機能低下症と更年期障害の混同

甲状腺ホルモンの分泌が低下する甲状腺機能低下症(橋本病など)は、疲れやすい、寒がり、体重増加、便秘、記憶力低下、無気力、むくみなどの症状が見られます。これらは更年期障害の典型的な症状と重なるため、特に40〜60代の女性では混同されやすい傾向にあります。また、橋本病は進行がゆっくりであるため、本人も周囲も気づきにくいのが現実です。更年期と自己判断せず、内科や内分泌科で甲状腺のホルモン値を調べることが大切です。

子どもの発達障害やうつ状態との誤解

甲状腺疾患は大人だけの問題ではありません。小児においても先天性や自己免疫性の甲状腺機能低下症が見られることがあります。成長の遅れ、学習障害、無気力、集中力の欠如といった症状は、発達障害やうつ状態と誤解されやすく、見過ごされるリスクが高いです。特に思春期の子どもにおいて、情緒不安定や意欲低下が目立つ場合は、精神的な原因だけでなく、内分泌の視点からも評価することが望まれます。

貧血や低血糖症との共通点

甲状腺の機能異常によって、疲労感やめまい、動悸といった症状が出ることがあります。こうした症状は貧血や低血糖症とも共通しており、特に健康診断で軽度の貧血が指摘されている場合には、そちらが原因だと誤解されることもあります。しかし、甲状腺機能低下症によって血液中の酸素供給能力が下がることもあるため、両方の要因が絡んでいるケースもあります。診断には詳細な血液検査が必要です。

症状が軽い段階では無自覚なことも多い

甲状腺疾患は、症状が曖昧で進行も緩やかなため、日常生活の中では「年齢のせい」「疲れやすい体質」などと見過ごされやすい傾向にあります。また、本人にとっては些細な不調であっても、検査を行うことで明確な異常が見つかる場合があります。特に慢性的な疲労感や精神的な不調が続く場合には、甲状腺を含むホルモンバランスの異常も考慮する視点が求められます。

専門医による診断と適切な治療の重要性

甲状腺疾患は、血液検査や超音波検査によって診断が可能であり、投薬によるホルモン補充や抑制といった治療で症状の改善が見込めます。自己判断で放置してしまうと、日常生活の質が大きく損なわれるばかりか、他の合併症を引き起こすリスクもあります。症状が似ている病気が多いため、診療科の選択も重要になります。内科の中でも甲状腺を専門とする内科を受診することで、正確な診断と的確な治療につながります。